2004年からサンタンが発売し、ロングセラーの雑貨ブランド「ル・シュクル」。戸崎尚美さんの描くうさぎやくまなどの優しさ溢れるキャラクターは国内外で人気を集めている。そのサンタンと戸崎さんのタッグで、2018年春から世界に向けた新雑貨ブランド「クルール・クルーレ」の展開が始まる。（取材日：2月7日）

多彩な商品展開

「ル・シュクル」と同じくメインはうさぎのキャラクター。垂れた耳と優しい色合いが印象的だ。展開アイテムも幅広く、ぬいぐるみ、キッチン雑貨、ランチグッズ、ベビー用品等々、多岐にわたる。繊細な色みが表現できるランチBOXなどには原画、エコバッグなどのファブリック系には線画を使うなど、豊かなデザインの使い分けも商品の魅力をアップさせている。

［ぬいぐるみ・雑貨］

ぬいぐるみ　（小）3種 各2,000円+税、（特大）3種 各4,500円+税

エコバッグ 4柄 各880円+税

［キッチン雑貨］

コーヒースプーン、デザートフォーク 各3柄 各450円+税

マグ 3柄 各1,000円+税、ティーポット 2,800円+税

［ランチグッズ］

ランチBOX 2段　2柄 各1,450円+税

［ベビー用品］

ベビー食器セット 2,600円+税、ベビー両手マグ 2色 各1,380円

■ 作り手インタビュー

デザイナー 戸崎尚美さん × サンタン 岩井結華さん

右が戸崎さん、左が岩井さん

「クルール・クルーレ」は、2月7〜9日に東京ベイ有明ワシントンホテルで行われた「東京雑貨コレクション」で初公開された。同所で、戸崎尚美さんとサンタン 企画の岩井結華さんに今回の取り組みについて聞いた。

—新シリーズでもうさぎが主役なんですね？
戸崎さん「私が好きだからです（笑）。山や野原などの田園風景とも合うし。ただシュクルとは違ったうさぎにしたかったので、垂れ耳を特徴にしました。ぬいぐるみは手になじむ感じと表情にこだわり、リアル過ぎずにデフォルメし過ぎずに、と30体以上試作を重ねました」。
岩井さん「戸崎さんの商品は、新作が出る度に問い合わせがあります。私も母も戸崎さんファンです。なので、デザイン案を見るのが楽しみです」。
戸崎さん「私も岩井さんのリアクションを楽しみにしつつ、1アイテムに10枚ほどデザインを描いたりします。デザインの仕事って正解がないので、色々描いてから皆さんの意見を聞くようにしています」。
岩井さん「作画を変えて頂けるので、おしゃれ雑貨にもベビー用品にもなじみがよくて、本当にファン層が広いです。当社もデザインに合った品質を保つため、日本製の商品を増やしています。それが世界同時展開の強みにもなると思っています」。

■ 中国大陸正規代理店を新設

「クルール・クルーレ」は、日本発売とほぼ同時期に中国にも進出する。サンタンと中国の企業「欧普兰兔中国事务所」が同シリーズに関して正規代理店契約を締結、中国の2大ＥＣサイト（アリババと天猫）を中心に販売を開始する。この経緯をサンタンの古田雅幸専務に聞いた。
「戸崎尚美さんデザインの雑貨はアジア圏で非常に高い人気を集めています。現在、韓国では同国のオリジナル商品も販売し、香港、台湾にも輸出しています。中国進出も悲願でしたが、類似品や商標などの課題があり、準備に約2年を要しました。中国は14億人総中流を掲げる成長市場です。そこへ本物の戸崎さんの雑貨、日本の雑貨を届けられることに喜びを感じています。中国での露出が、インバウンド需要の拡大にもつながることを期待しています」。

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